「ヒロイン」における back number の思考回路を分析してみた。
いやー雪降りましたね。もういいかげん雪ではしゃげるような年ではなくなってしまい、少し寂しい自分がいます。そろそろホントに結婚しないと。
雪と言えば僕はback number の「ヒロイン」という曲が好きで。ひとりカラオケで3回歌うくらいには好きです。乱暴に訳すと「君と一緒に雪を見たかった」って曲なんですけど、サビにこんな歌詞があります。
でも寒いねって嬉しそうなのも
「でも寒いね」って言っちゃう?「雪が綺麗と笑うのは君がいい」からつながる歌詞なんですけど、きれいだねーって言った後に「でも寒い」って。言うなよそんなん知ってんだよさっさと家帰ってニャンニャンしようやって気持ち押し殺して一緒に外出してやってんだから黙ってろや小娘ってなりません?よくいますよね会話をいちいち「でも」で返す人。ネガティブなのか相手を否定したいがちなのかわかりませんが、まずは承認・共感の言葉を発したほうが良いと思いますと陰キャが言ってます。
ただすごいのが「でも寒いね」と嬉しそうに言っているってことですよ。ここ重要。雪が綺麗だという感悦のセリフから逆説の「でも」。つまり否定の文です。文法上から捉えれば肯定→否定。しかしそれは嬉しそうに言っている。嬉しそうってのは怡悦の表現だから、寒いってことを肯定している。だったら「でも」は正しくない・・・言ってる意味わかりますか?
雪が綺麗(肯定)
↓
でも寒い(否定)・・・嬉しそう(肯定)
謎い。
否定と肯定が共存している「でも寒いねって嬉しそうなのも」という歌詞。矛盾。パラレルワールドに迷い込んでしまった。。。
しかし中学高校と「現代文の神様」と崇められたはせやん。本領発揮させていただきます。
注目したいのは「嬉しそう」という言葉。「そうだ」ってのは様態・伝聞の意味を持ちます。「嬉しい」ではなく「嬉しそうだ」。よって女の子ではなく、清水さんのセリフなんです。
ということはつまりどういうことかという清水さんが勝手に「嬉しそう」と思っているだけということです。雪が綺麗だ、こんな景色を君と見られて僕は幸せだ。そう清水さんは思っている中、女の子は明確に「でも寒い」と言っているわけです。女の子の方こそ「寒いんだから早く家帰ろうや」と怒りに身を震えているのです。
ただしかし清水さんが「嬉しそう」と判断したからには、女の子もそのような表情をしていた、と考えなければ清水さんがかわいそうです。寒いなか一緒にいるくらいなので、お互いに好意もしくはそれに近いものを持っていたと考えましょう。とすると嬉しそうに「でも寒い」は、寒いという現状自体が嬉しいと考えるのが最も自然です。寒いのが嬉しい?・・・わかりました。「でも寒いね(だから早く家帰ろ?一緒にベッドであったまろーよ♡)」ってことです。ニャンニャンしたかったのは女の子のほうだったんです。
雪に喜んでいるのだと勘違いしている間抜けな清水さん。精一杯嬉しそうな表情をする健気な女の子。女の子の本心に気づかぬ鈍感な清水さん。自分の性欲と向き合ったうえで「でも寒いね」としか表現できない女の子。なんて悲しく切ないふたりなんだ・・・甘酸っぱ。
そしてさらに悲しいのはこれがすべて妄想であるということ。
君の街に白い雪が降った時 君は誰に会いたくなるんだろう 雪が綺麗だねって誰に言いたくなるんだろう
ふたりは今現在一緒にいるわけではなく、清水さんがひとりさびしく雪を見ているということが容易に想像できます。自分が勘違いしているところまで妄想するのがはんぱない。
長くなったのでまとめます。
まさかのパワポ作成。要するに清水さんがひとりで「嬉しそう(勘違いorニャンニャンしたい女の照れ隠し)」って妄想している曲です。長文お疲れさまでした。
歌詞ひとつを文法にのっとりつつここまで深く考えることができるんです僕。4年前のセンター国語はたしか200点中97点でしたけど。弟はセンターどうだったかな・・・と心配する弟思いのお兄ちゃんです。ってもっていくための文章でした。ありがとう。
でわ。